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涙の量が減少して、角膜や結膜などの目の表面(上皮)が、皮膚に例えると肌荒れを起こしたようになり、様々な不快症状が現れる状態を「ドライアイ」(角膜乾燥症)と言います。
ドライアイは大きく分けて、涙の分泌量が減少するタイプと、涙の蒸発が進みすぎるタイプの2種類があります。長時間にわたる情報機器(VDT)作業、エアコンによる室内の乾燥、コンタクトレンズの長時間装用、ストレスの増加などにより、涙の蒸発が進みすぎるタイプのドライアイが近年増えています。
ドライアイでは、目の疲れ、目が重い、目が熱い、目の異物感、目の充血など、症状は多種多様ですが、意外にも疾患名となっている「目が乾燥する」という症状を訴える人はあまり多くないようです。症状が悪化してくると、目が痛い、目を開けていられないなどの症状が現れるようになり、さらには頭痛、肩こり、気分不快など、全身的な症状が見られるケースもあります。
問診・視診をした後で、必要があれば下表のような検査を行うのが一般的です。いずれの検査も比較的短い時間で済み、痛みなどは伴いません。
ドライアイの治療としては、人工涙液、ヒアルロン酸製剤、点眼薬などの方法があります。点眼薬で症状が改善しない場合は、涙点(涙の排出口)をプラグで閉じたり(涙点プラグ挿入)、あるいは外科的に糸で縫合する涙点閉鎖術を行ったりします。
涙点プラグ 》
涙点は、まぶたの鼻側の目頭の所に上下にポツンとある穴のことで、涙のいわば排水口です。
涙は、泣いたときだけではなく、目の保護のために常に上まぶたの外側部にある涙腺という組織でつくられていて、まばたきのたびに目の表面に運ばれ、まぶたの鼻側の上下にあるふたつの涙点から鼻の奥へ流れていきます。
目の表面が乾燥することにより、目が疲れる、目が重い、目がごろごろする、充血する、角膜や結膜に傷がつくなどの症状をきたす「ドライアイ」に有効です。
ドライアイは、涙の量が少なかったり、涙の質に変化が生じて、目の表面の健康が保てなくなるものです。涙点プラグは、涙の流出口にプラグ(栓)を差し込むことにより、涙を目の表面にためる治療法です。ドライアイによる目の表面のトラブルを軽減するほか、ドライアイによるコンタクトレンズ装用時のトラブルを軽減したり、目の手術などによって生じるドライアイを軽減させるために用いられることもあります。通院で容易に装着できます。
点眼麻酔をします。
スリットランプ(目を見るための顕微鏡)で確認しながら、専用のゲージ(測定器)で、患者さんの涙点の大きさを測定します。
涙点の大きさに合ったプラグを挿入します。現在は、プラグがワンタッチで挿入できるように工夫されているため、挿入がとても楽に容易になりました。ほとんど痛みもなく、通常、涙点の測定から挿入まで数分で終了します。
最後に、プラグが表面に突出していないかを確認します。装着後から通常通りの洗顔や入浴が可能です。
プラグはシリコーン製で完全減菌されています。サイズは数種類あり、患者さんの涙点に合わせた大きさのプラグを用います。
シェーグレン症候群によるドライアイで角膜の表面が傷んでいた患者さん(左)にプラグを装着して3か月後(右)。改善されているのがわかります(角膜が青く見えるのは、透明な角膜をフルオレセインという目に害のない色素で傷の部分を染めて青いライトにあてているため)。
ドライアイでは角膜だけでなく結膜にも傷がつきます。ローズベンガルという赤い色素で染めると確認できます(左)。プラグを装着して1週間後、改善がみられました(右)
前のページで解説したように、涙をためる分、不要なものを流し出す率がわるくなりますので、目をよく洗うようにしましょう。目に老廃物がたまる起床時、外出から帰ったときや、空気のわるい場所にいたとき、そして就寝前などの洗眼がよいでしょう。ただし、水道水や洗眼液の使用は避け、必ず防腐剤の入っていない涙液タイプの目薬を。たっぷり点眼して、洗い流すようにしましょう。とくに、花粉の季節などは、花粉をこまめに洗い流しましょう。症状によっては、ほかの目薬を併用する場合があります。
プラグの表面は、目の表面を傷つけないように設計されていますが、強くこすったりすれば、やはり傷をつけてしまったり、またはずれてしまったりします。
痛む、腫れてきた、違和感を感じる、ごろごろする、充血する、目やにがふえた、かゆみがある、などの症状がみられたら、眼科を受診してください。サイズや形が合わない場合には、プラグが目の表面を傷つけてしまう場合がありますので、装着しなおすが、あるいははずす必要があります。ごくまれなケースですが、プラグが奥深くに入り込んでしまう場合があります。奥に入り込んだ場合でも、痛みがなければ問題はありませんが、炎症を起こすとヒリヒリするなど痛みや違和感が出ます。そんなときはすぐに眼科を受診してください。
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涙の出口である上・下涙点より、コラーゲンを充填して、涙小管全体に「栓」をします。 涙の過剰な排出を妨げ、十分な涙が、目にとどまるようになります。
使用コラーゲンは、生体親和性に優れたアテロコラーゲンを原料としています。異物感や周辺組織への刺激がほとんどありません。体温によってゲル化し涙小管を塞栓します。
治療および治療後の痛みはほとんどありません。また、治療後の異物感や不快感もほとんどありません。
ごく稀に、痒みが出たり、目が赤くなることがあります。その際は早めに医師に相談してください。また、治療後稀に、涙が溢れることがありますが、しばらくすると治ります。
なお、この治療法が用いられてから(2008年以降)、重篤な副作用、不具合は報告されていません。
治療後の自覚症状の改善には個人差があります。
また、充填したコラーゲンは、1~3か月程度で 自然分解されます。
治療費用、材料(コラーゲン)費用共に、健康保険の適用となります。
ベット、あるいは診察台で仰向けになり、点眼麻酔を行います。
多少しみますが、一瞬でおさまります。
まずは下涙点から液体コラーゲンプラグを注入します。
スムーズに注入するため患者様は、軽く上方を見て ください。
続いて上涙点から液体コラーゲンプラグを注入します。
同様の理由で、患者様は軽く下方を見てください。
稀に下涙点に注入した際に、上涙点から流出することがあります。
この場合は上下涙点に十分量充填されているので上涙点からの注入は行いません。
充填後はベッド、あるいは診察台の上で 15 分、目を閉じて静かに待機します。
ゲル化する前にコラーゲンが喉、鼻に流れてしまう恐れがあるので、まばたきしないでください。必要に応じて、アイマスクを使用します。
パソコンでの作業が多い方は、ドライアイに注意しましょう。画面を凝視しているとまばたきの回数が極端に少なくなり、涙の供給量が減って蒸発量が増えるので、目は乾燥します。作業中には、視線が斜め下を見るような位置にパソコンを置き、目がなるべく小さく開いてる状態にしましょう。そうすることで、目の乾燥を防ぐことができます。
その他にも、意識的にまばたきを心がける、頻繁に休憩時間を設ける、画面の文字のサイズを大きくする、など、目に負担をかけない工夫が必要です。
エアコンなどで部屋が乾燥していると、ドライアイの状態を加速させますので注意しましょう。そのような時には加湿器などを用いて、部屋の湿度を保ちましょう。湿度は60パーセント程度が適当でしょう。
また、空調の風が目にあたると、急速に涙が乾いてドライアイが悪化します。オフィスなど職場の環境にも注意しましょう。
涙は単なる水分ではありません。涙には、たくさんの種類のたんぱく質やアミノ酸、目の表面の細胞の再生を促す物質や、活性酸素の害から守るビタミン類や抗酸化物質を含んでいます。また、油分も上手に利用して、乾燥から守っています。
また、近年、ドライアイと炎症の関係が注目されています。ドライアイの患者さんは眼の表面などに炎症が起きやすくなっています。
この炎症を抑えてくれるのが、抗酸化パワーを持つ栄養素たちです。抗酸化物質は、天然の色素に多く含まれています。また、体によい油として注目され研究されているEPA、DHAも、強力な抗酸化力を持っていることがわかってきました。色の濃い野菜や果物、ナッツ類、青背の魚などは、積極的に摂取したい食品です。
また、抗酸化の働きを助けるミネラルを多く含む海藻類や、涙の成分としても重要なたんぱく質などの栄養素もしっかりと摂取しましょう。
食事が偏りがちな人はサプリメントの活用も一考です。ビタミンAなどのように、摂取に注意が必要なものもありますので、なるべくかかりつけの医師に相談しましょう。質の良い栄養素を効率よく摂取するとよいでしょう。
眼の疲れや乾燥を感じたときは、蒸しタオルなどで目を温めてあげましょう。温めることにより涙の油分の分泌が改善されることから、ドライアイの予防と症状の緩和が認められています。
また、眼の周囲の血行が良くなることや、リラックスして緊張をやわらげることで、疲れ目の症状も緩和されるでしょう。
ドライアイが強い場合は、保護グラスを使用してみましょう。ゴーグルタイプで眼の周囲を覆い、涙の乾燥を防ぎます。ぬらしたスポンジなどを装着してさらに目の周りの湿度を高めるタイプのものもあります。眼科で相談しましょう。
渇きを癒す目薬ですが、涙に代わる目薬はありません。自分の涙を大切にすることも心がけましょう。頻繁に使用する場合は、防腐剤や刺激物の含まれていないものを使用しましょう。アレルギーなどの炎症がある場合は、医師に相談して、目薬を正しく使いましょう。
大森海岸の眼科・内科
大森海岸やまもと眼科内科
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