生活習慣病には糖尿病や高血圧、脂質異常症(高脂血症)などがありますが、こうした生活習慣病は「目」にも大きな影響を及ぼします。
糖尿病や高血圧になると、糖や圧力により血管壁に負荷がかかります。そしてその状態が続くと、壁は厚みを増して硬くなり、血液の通り道も狭くなります。網膜の血管が硬く狭くなると、こぶが出来たり出血したりして、視力の急激な低下を招いたり、視野が欠けたり、最悪の場合には失明に至ったりもします。特に網膜の中心にある黄斑(おうはん)という部分に出血が起こると、視野欠損や視力低下が急激に進みます。また、動脈に異常があると、血液が酸素や栄養を目の細胞に運べなくなり、その部分の視細胞は死んでしまいます。
軽度の糖尿病や高血圧であっても、長い間治療せずに放置すると、網膜の血管はだんだんと損傷を受けてしまいます。
目(眼底)は人間の体の中で唯一、眼科の眼底検査によって直接、その血管を見ることの出来る器官です。
生活習慣病は、かなり進行しないと自覚症状が現れてきませんので、生活習慣病やその合併症をいち早く発見するためにも、眼底検査は1か月から半年ごとに行うとよいでしょう
糖尿病は、高血糖による末梢神経障害および代謝異常などにより、糖尿病網膜症以外にも、下記のようにさまざまな合併症を目に起こしてきます。
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